採用ネタその2
知人から聞いた話。
中国である日系企業の採用面接に参加した中国人が、その現地法人の社長から
「ずっとうちで働けますか?何十年も」
って聞かれたんですって。
その社長としては、中国人はすぐ辞めると聞いていたからそういうこと
言っちゃうんだろうなーと思うんですが、まあ百歩譲って優しく回答したとしても
「まだ働いてないのでわかりません」
ですよね。
百歩譲らないとすれば
「それはあなたの会社次第です」
ですね。
結局社長から言われたその一言でその人はそれ以上の面接を辞退したそうです。
かなり優秀な人だったそうなんですけどね。
社長のアホな発言でこういうことも起きるわけです。
日本人が外国人を採用する時、こういうことは実はよく起こります。
なんかワーカーを雇う感覚っていうか、いまだに日本がアジアの盟主だという認識のまま上から目線で接してくるわけです。
市場は完全に売り手市場であり、不人気な日系企業は相当努力しないと優秀な人間を採用できないのに。
それで優秀な人を採用できず、できんぼを採用したあげくに中国人はすぐ辞めるだの使えないだの日本のメディアで言ったりするわけです。
正解は自分の採用力が低いということなのに。
このギャップはいつか埋まるんでしょうか・・・
転職回数が少ない方が良いという無能はすぐに転職しろ
やれやれ・・・日系企業の採用担当者のポンコツっぷりには本当に頭が下がります。
日本の会社ではいまだに転職回数が多いという理由で採用を見送ったりするそうですね。30歳で6社とか経験していると多すぎる!ダメだ!となるらしいです。
ダメなのはお前なのに。
一つの会社に長く勤める事ができるケースを考察してみましょう。
1.能力的にどハマりして活躍しまくって出世している(転職市場には出てこない)
2.転職できる市場価値を持たないので動けない
3.そこそこ活躍はしているが欲が無いので動かない
4.そこそこ活躍はしているが転職は怖いので動けない
5.そもそも会社のお荷物だが日本的慣習でクビにならない
まあ大体こんなもんですよ。99%は2,3,4、5ですね。
そもそもこういう人たちが欲しいかっていう話ですよ。向上心と野心があり、周りより能力が高いのであれば既存環境に見切りをつけて新しいチャレンジをするのがワールドスタンダードです。
日本の生産性を上げるには、できるだけ多くの人がより活躍できるポジションに就く必要があります。そのためには日本企業の採用方針が変わらないといけません。
まず同じ会社でずっと人事をやっているような無能は解雇する必要があります。人事は本来高度な専門職であり、キャリアを高めることも色々可能です。
だから一つの会社で10年以上人事やってますみたいなのはまあほぼ無能と言えるでしょう。
実際は日本の慣習がまだ変わってないのでそうでは無いのですが、これを無能と言い切るくらいの社会にしないと海外との競争には勝てないという話です。
何度でも言いますがもう人口ボーナスによる高度成長はとっくに終わっていて、もうすぐ団塊が死に始めて社会構造が急激に変わっていきます。
東芝があの様で、日本メーカーの携帯など日本以外では誰も使わず、シャープは鸿海に買われ、生産性は先進国最低ランクと言われ、連日の株高は全部外国資本で、政治には老人しか居らず、誇れるのは過去の資産だけ。満身創痍とも言えるでしょう。
老人の国として静かに滅びるのが良いのかも知れませんが・・。
若い人にはできるだけ早く日本的常識を打ち破ってもらい、挑戦する価値を認識して欲しいです。
中国だったらああいうモラルが無いDQNには集団で関わっちゃうんだよ
fujipon.hatenablog.comこちらのブログを拝見し、痛ましい事件に胸が痛いです。
DQNに対してどのように対応するかという議論も色々とありますが、基本的に個人対個人になっているところがいかにも今の日本だと感じました。
同じことが中国で起きたとしたら・・・
駐車の問題を注意する⇒大声で言い合う⇒何だ何だとわらわら人が集まり言い合いに加わる⇒どう考えてもお前が悪いだろと違反者が皆に責められる⇒わかった、すぐにどかすとなり、去っていく⇒違反者を含め全員がすぐにその事を忘れる
という感じになると思います。中国人は基本的に何かあればすぐ話しかけてきたり集まったり、日本人と比べるとはるかに気安いコミュニケーションが発生します。また、他人の事を何とも思っておらず、親族や会社など狭いコミュニティ内での面子を潰されるような事で無ければ多分すぐにお互いが忘れてしまう事が多いです。
日本の島国根性・恥の文化・個人中心の社会性なども遠因となる大変痛ましい結果だと思います。
中国に住む身としては、日本でも何か問題が起きていたらわらわらと周りが集まってきてなんだどうしたとなってくれればどんなDQNでも暴力をふるったりするようなことはなくなるし、ちょっとしたトラブルなんてお互いすぐ忘れてしまえればいいのにと思ってしまいます。
でもここ数年中国でも都市部では日本みたいな感じになってきているんですよね・・社会が発展すると他人との関わりが減ってこういう感じになるのは避けられないのかも知れません。日本でも昔は多分中国みたいに集団での社会性が強く、なんだどうしたって感じで解決できたと思うんです。
だから個人主義が発達しすぎるのもちょっと考えものだなあと・・
でも日本がそういう状態に戻ることは恐らく相当貧しくならないと無理で、でもそうなるのはもしかしたら皆が思っているより早いかも知れず、それはそれで治安が悪化するし本当に悩みますね。
外国人と働くということ
日本国内においては日本の労働力不足による外国人の大量流入が予定されつつ、一方で日本国内市場だけではやっていけない企業の海外進出による日本人の海外勤務などもあり、これからの日本人はどうしたって外国人と一緒に働くということを真剣に考えざるを得ない環境に突入します。
また当然ながら「外国人」と一括りにすることはできず、アメリカ人・中国人・韓国人・インド人など国によっても全く異なります。
とりあえず私は中国人と働いた経験が長いので中国人について書いていきますね。
既に日本の倍以上のGDPを持ち、停滞する日本とは違い着実に成長も続いています。
日本の老人は中国をばかにする傾向が強いのですが、あと10年も経てば中国は日本人にとって憧れの国、出稼ぎに行く国になる可能性はおそらく皆さんが思っているよりもはるかに高いということはお伝えしておきたいです。実際既に出稼ぎに来ている人は少なからず居ます。
日本のメディアは主なターゲットは日本の老人です。老人に喜んでもらうために事実とは異なる情報を喜んで書いているという事実を早めに認識しておいた方が良いと思います。
さて、彼らですが基本的によく働きます。日本人が勤勉だというのは幻想ですのでここで認識を訂正しておきましょう。日本の生産性が先進国最低ランクというのは良く知られていると思います。
また中国は日本をはるかに上回る受験大国です。幼稚園から英語教室に通い、小学生にもなると土日は朝から夕方まで全て習い事で埋まっているというのが一般的な都市部に見られる光景です。低学年は英語や囲碁、海外教室や音楽教室、ロボット教室も増えていますね。高学年になると受験一色です。
というのも、日本以上に卒業大学のランクで就職先が決まるからになります。中ランク以下の大学ではそもそも大手企業にエントリーすることすらできません。
日本では高学歴を勉強だけできる実社会では役に立たない奴と批評する傾向がありますが、こちらで見ていると高学歴≒ビジネスの優秀さです。
大卒と高卒では恐ろしく違いますね。だから親は必死になって教育を提供するのです。
日本人と中国人のどちらが優秀かという議論には意味が無く、社会背景と教育水準によって決まります。
日本が停滞する中、中国はテンセントやアリババという巨大ネット企業を生み出していることを考えると、現状は中国に軍配があがるという意見が世界的には圧倒的に強いと思われます。
会社環境の違いとしては、
特定の業界(ITなど)を除くと残業は殆どありません。しかしマネジメントレベル以上は昼夜問わず働いている場合も多く、アメリカに非常に似ていると思います。ワーカーはきっちり時間分働くイメージです。
また、女性の社会進出という言葉がありますが中国はそもそも最初から男女が同等に働いているのでそのような言葉はありません。夫婦で奥さんの方が給与が高いというのはよくある話です。女性が働く場合、出産育児の問題が当然あります。中国は社会保障が手厚く、基本的に女性は産休中も同額の給与が支給されます。出産保険のような国の制度があります。
また産休から戻ったらポジションが無かったといういじめのような事も起きません。
出産は女性の多くが通るプロセスであり、その前提でチームを組み立てているからです。日本でもそういう会社は増えて来ているようですが、世界的には非常に低レベルでひどい環境と見なされています。
また、都市部では若干核家族化も進んでいますが基本的に出産育児中には夫婦の親が長期間泊まり込みでずっと滞在しますので、仕事への復帰が非常に早いという特徴もあります。
日本は東京に一極集中したために核家族化が進み、住宅事情の悪さも相まって産休中に親がずっといるという事もあまり見られない状態かと思います。
まあそんな感じでして、正直女性が仕事を頑張るなら日本より中国に生まれた方が現状は良いでしょうね・・
日本人が自分たちは凄いと空想に浸っている中、中国はじめASEAN諸国は凄まじい勢いで発展しています。
確かに過去の日本が残した金融資産はまだまだ巨大ですが、その活用を間違えば気づけば追い越されているという状態になるわけです。
自分よりはるかに高学歴で意識も高い外国人に囲まれて低レベルの仕事だけ充てがわれて、給与も圧倒的に低いという未来があなたが生きているうちにもうすぐやってきます。
日本はその前提で生存戦略を国レベル・自治体レベル・家庭レベルで決めていく必要があるのです。
一般的な日本人は上に書いた内容を見てどう思うのか気になります。もしお時間ございましたら是非コメントにてご意見いただければ幸いです。
ビジネスパートナー選びのポイント(前編)
日本の会社は基本的に海外の会社との業務提携が極めて下手です。
なぜかというと日本の社会環境が極めて特殊だからです。
何が特殊かって、
・島国
・単一民族(基本的に)
だからですね。日本は相互監視社会であり、良識を持って性善説で行動した方が有利な社会です。悪い事をするメリットよりもデメリットの方が基本的に大きくなるような環境のため、コモンセンスといての信頼の基準値が他国より高いというある意味恵まれた国でもあります。
一方中国は民族こそ漢民族が殆どを占めていますが、歴史的な経緯もあり良く言えば非常に自由でスピーディであり、悪く言えば生き馬の目を抜く出し抜いた者が勝つ社会です。性善説では無く、基本的に性悪説です。そうであるがゆえに血族が信頼のベースとして存在し、日本人からすると異常なくらい家族を大切にします。
この文化的差異がビジネスの世界では日本にとって致命的に作用するのです。
あなたは大手日系企業の中国市場開拓担当としてアライアンスパートナーを探しています。色々な人に相談し、信頼できる筋からA社を紹介されました。政府筋にもコネがあり、先方の代表含め多数の人に会いましたが印象は素晴らしい。協業した後のビジョンも明確でそれを実現させるための力を持っていると確信できる状態です。
これね、まず90%以上の確率で失敗します。
なぜでしょうか?
今度理由書きます。