上海に居ながら日本を考える

上海にやたら長く住む日本人が中国と日本を比較しながら様々なことに思いを馳せるよ

起業礼賛に警鐘を鳴らすべきのような気がする

ネットに溢れるビジネス提言、働き方指南、起業礼賛、どうもインターネットではのんびり如何に効率よく働くかというよりは、どれだけ自身のパフォーマンスを高めて生涯収入を上げるかというような話が多いように思えます。

 

でも実際のところ起業家は全社会人の中ではほんのほーんのごく一部であり、起業したところでその95%は失敗に終わるそうですね。

しかもビジネスが一定以上に成功したとすると、更なる拡大を目指してより業務にコミットしていかなければならないという茨の道でもあるわけです。

そんな本当にごく一部の人しか許されない道に対する礼賛がやや多すぎるように思うのですがそんな事ないですかね?

これまで数多くのベンチャー起業家と接して来た経験から言うと、頭の良い方はもちろん多いし人間的な魅力が高い場合が殆どです。ただ、英雄色を好むなのか浮気や不倫などに対する心理的ハードルを全く持たない人が正直かなり多く、悪い言い方をすると自己愛が強くサイコパス傾向が強いのも事実です。自己愛の強さが自己実現へのエネルギーとなるわけですね。頭も良いので人を感心させるような事を言うのも簡単です。

 

何が言いたいかというと、僕は彼らのことは人間として大好きで仲良くさせていただいている方も沢山いますが、彼らのようになりたいともなれるとも全く思いません。やっぱり特殊な人たちではあります。

大多数の人間は被雇用者として一生を終えるわけであり、ファンタジーとして彼らの成功物語を楽しむのは別に良いのですがあまりに啓発され過ぎてしまうのも問題かなあという気もします。

 

就職するための良い企業の選び方や、会社の中でどのように振る舞えば出世しやすいか、いかに手を抜いて結果だけを手に入れるかなどの情報がもっとあれば良いのになと思うんですが書いていてそういうのは別に読みたくないですね・・・

 

本当は仕事の手を抜くってすごく大事な事で、これは本気でやらないって事でもあるんですけどそれよりも如何に無駄を無くすかということでもあってそこでどうやって人を使うかであったり自分を暇にさせて本来何に時間を使うべきかを考えたりすることでもあるわけです。

年収も大事ですがそれよりも大事なのは実時給というか、自分が動く時の時間単価を最大化するということも大きな目標としてあるべきなんですよね。

指示されたことだけをやって自分の時間を切り売りするような状態は非常に苦しいです。無論様々な事情で止む無くそのような仕事をせざるを得ない場合が大半だと思うのですが、それだと永久に実時給は上がらないのでそこをどう脱却するかという方法論はもっと語られるべきかなと。

そういうテーマで今度しっかり意見を書いてみたいと思いました。