上海に居ながら日本を考える

上海にやたら長く住む日本人が中国と日本を比較しながら様々なことに思いを馳せるよ

合理性の無い日本の馬鹿げた顧客主義

一例を挙げましょう。

 

自社のWEBサイトにおいて会社の電話番号を掲載するとします。

日本の会社だと、「受付時間平日9時~17時、土日祝はお休みのためメールでお願いします」とか書くわけですね。

 

なぜですか?

 

それは、前述の時間外に電話したアホが「なぜ出ないんだ!特に対応可能時間も限定してないだろ!」とかなるからですね。

 

中国だとどうでしょう?まあ最近は丁寧に書くところも無くはないです。しかし基本的には書かないですね。

 

だって一般的に考えられる仕事の時間外にかけても出る可能性は極めて低いし出ないのが当たり前って常識で判断できるからです。

それで日本人のようにブチ切れるアホはいません。

 

もう一例挙げましょう。

 

コンビニやファストフードで飲み物を買って帰ったらストローが入っていませんでした。箸でもスプーンでもいいです。

 

日本人でも大抵は「あー忘れちゃったか」と思い自分で何とかします。しかし、日本には一定層、特に団塊世代以上だと思いますが突然鬼の首をとったかのようなクレーマーに変身します。

 

それで本社にまで電話して店長に家まで届けさせてその対応をSNSに書いたりまでするクレイジーな人々がいるわけです。

 

同じことが中国で起きたらどうしましょう。

まず、店舗や本社に電話をする暇なやつはいません。自分で何とかします。

 

それでも店に電話したとしましょう。多分誠心誠意謝ってくれます。すごく怒っていたら0.5元くらいオンラインペイメントで払ってくれるかも知れません。でもわざわざあなたの家にストローを届けに来ることは絶対にないです。そこのは合理性の壁がちゃんとあります。

 

お客様神様論については様々な話や痛快な店員の対応がそれこそ山のようにネットに転がっていて、無駄な顧客主義の弊害については誰もが理解しているわけです。

老害以外は。

 

 

リッツ・カールトンが忘れ物の書類を新幹線に乗って届けに来たなんて話もありますが、それはそういう顧客体験を売りにしていてその対価をもらっているだけの話ですね。

 

つまり何が言いたいかっていうと、もう日本もオモテナシとか言ってないで対価に応じた正当で合理的なサービスというものをきちんと考えないと生産性が低いままですよってことと老害は死ねってことですね。

 

 

 

 

 

 

 

コロナでも老人が死なない日本

敢えて言おう。「頑張れ!コロナウイルス!」

 

厚生労働省の資料によると今から5年後の2025年、日本における65歳以上の高齢者人口は3,657万人(人口比30.3%)、75歳以上は2,179万人(18.1%)となります。

 

そして2055年にはその数はあまり伸びないけれども総人口が減るので相対的に比率は上がり、65歳以上が39.4%、75歳以上が26.1%になります。

若者をあまり見かけない老人の国の完成です。

 

年金破綻、医療崩壊などと言われていますがそりゃあそうだなあとしか言えません。

しかも昔の日本と異なり、この層は貧しい人が殆どになるでしょう。年金が益々減ることで生活すらまともにできなくなることは自明です。

 

老人が重篤化しやすいコロナウイルスは神の采配かと思ったこともあります。せめて65歳以上が1000万人くらい亡くなっていただけると助かるなあと・・・

しかし日本の感染者は伸びない。もっと若者が積極的に保有していかないといけないんじゃないかと思ったりもします。

 

別に人に死んで欲しくないですよ。誰だって自由に楽しく人生を全う出来たら一番良いに決まっています。

でも、現時点で老人が楽しく長生きすることによって間接的に若者の人生は苦しくなり、生活が苦しくて子供も産めず、益々日本は終わって行くということを老人の皆様はわかっているのでしょうか?

 

老人が楽しそうに病院のロビーで歓談し、ドラッグストアに行列してマスクやトイレットペーパーを必要以上に買いあさり、年金でパチンコを打ち、人生逃げ切る中でそのつけを支払う世代が確実に苦しんでいくわけです。

いかんせん老人は多いので政党も老人の為の施策ばかり優先せざるを得ない。

老人たちは自分は無害な存在で一生懸命生きているだけだと思っていると思いますが、税金によって生かされているために若者世代を間接的に殺しているということを知るべきじゃないのかなあと思います。

 

中国もこれから(もう既に)高齢化社会に突入します。日本ほどひどくはないけれど。でも、本格的に老人世代が色々圧迫するようになったら政府は手を打つと思います。既得権を持つ資産家を除いて、ぶっ殺すとまでは言わないけど長生きできないような環境にするんじゃないのかなあ(意味深)。彼らは合理的なので。でも日本よりはるかに老人を大切にするお国柄なのでちょっとわからないですね。

 

さてさて、まだまだコロナ様には頑張っていただきたいなということで見守っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

HUAWEI問題について思うこと。とりあえずHUAWEI P30 Proは2019年現在世界最高のスマホである。

ずっとiPhoneユーザーでしたがiPhone7を数年使っていて買い替えようとずっと考えていました。XS MaxとXRを迷いましたがとにかく高い・・どうせならいいやつが欲しいけど20万円はさすがにねえ・・

実際スマホを一日どれだけの時間使って、そのクオリティによってどれだけの効率化や満足感を生み出せるかということを考えた場合、20万円というのは本当は高くないのかも知れない。しかしやはり高い。そんなことを考えていました。

 

そんな最中、例のHUAWEI問題が世間を揺るがせました。この問題の本質は米中の5G覇権争いであり、つまるところ戦争です。善悪の問題ではありません。

しかし日本人はメディアに相変わらず踊らされ、日本政府のアメリカ追従に素直に従っています。日本の失われた20年の間にHUAWEIがどれだけ優秀なエンジニアを育成し、将来必要な規格に関する特許を大量に取得してきたかをもう少し知るべきだと思います。まあとは言え中国なのでどうしても政府の意向が反映される点は否めませんがそれを抜きにしても現在スマホ関連の先端技術レベルはAppleを抜いて世界最高レベルであることは認めた方が良いと思います。もう日本が追いつくことはできなくなりました。

 

そんな思いもあり、周りのApple信者の反対を押し切り(笑)、HUAWEIのフラッグシップモデルであるHUAWEI P30 Proを購入しました。iPhone XS Maxの半額です。

スマホを利用する上で非常に重要な点であるユーザー体験が向上したのは主に以下の点です。

 

1.圧倒的な充電スピード

専用アダプタによる40W充電(iPhoneはせいぜい12W)でちょっと残量が減った程度なら2,3分ですぐフル充電になります。移動中やオフィスでバタバタしている時にこれはものすごくありがたい。これだけで買う価値があります。元々のバッテリー容量も4100mAhなのでXA Maxより130%近く大きく、そもそも携帯バッテリーを持ち歩く必要性が殆どなくなりました。携帯バッテリーは結構重いのでめちゃくちゃ便利になります。

2.デザイン性

まあ最近のiPhoneがクソダサいというのはもういい加減認めた方が良いと思います。普通に見た目が寒くないですか?P30 Proの曲面液晶とかめちゃくちゃ満足感があります。iPhoneは裏にガラス貼ったりして無理やり高級感出しているけど意味ない上に危ないよね・・

3.カメラ

もう色々な記事が散々あるのでここでは言及する必要を感じませんが、まあ圧倒的です。中国市場向けにAIがやややりすぎていて常時盛れるAPPを使用しているように感じる時もあるのでこれはAIを切った方が自然に撮れますね。とりあえずめちゃくちゃきれいな写真が簡単に撮れるようになりました。

4.UX

これがねえ・・・普通に使う分にはAndoroid9にKirin980のCPUでヌルサク感はiPhoneに全く劣らないです。ただ言語入力とかその辺は流石iPhoneに数日の長がありますね。ここはまだ駄目なので今後に期待。

 

代替素人が感じるのはこれくらいですね。いずれにしても重要なのはHUAWEI P30 ProはiPhone XS Maxの約半額ということです。半額なのに殆どの分野で勝っているわけですからね。マジで。

 

あともうすぐ出る液晶パカっと開いてほぼタブレットレベルの画面サイズになるやつあるじゃないないですか。HUAWEIは既に実用レベルになっているので多分その次の第二世代モデルあたりがきっと良い感じになると思います。あんなのタブレットを持ち歩かなくて良くなるしiPadが完全に死ぬコースです。

 

という感じでHUAWEI上げみたいな記事を書いてしまいましたが本当に商品は素晴らしいの一言に尽きます。良いものは良いし、政治的な理由で使いたいものを使わないのはアホだと思っています。あとついでに情報が抜かれるとか自分で調べもしないで何となく聞いたニュースを真に受けている日本人もアホだと思っています。

 

最近AMAZONのレベルが低い

www.nikkei.comというニュースを見ましたが、中国に住む者として実際amazonを使いたい理由は何一つありません。

日本でもamazonはどんどんUXクオリティが下がっていると思います。

中国だと基本的にタオバオで買い物をするわけですが、閲覧・購入のビッグデータを活用したAIによるサジェスト能力においてもう圧倒的な差があります。

AMAZONはいつ見てももういらないものばかりお勧めで出してくるので基本的にピンポイントで探しているものを検索して買う以外の方法が無いのですが、タオバオは本当にびっくりするくらいちょっと気になっているものを大量にサジェストしてきます。

納期やレビューに関しても情報の量・質ともにはるかに高いのが実情です。レビューをしっかり見ておけばまず失敗することはありません。レビューが少ないものは基本的に買わないという感じです。

amazonで買い物をした後にレビューを求められても、一般的にそんな面倒なことしないですよね?レビューを書くインセンティブが無い。だったらインセンティブを付ければいいだけなのに、amazonにはやる気が全く無いように思えます。多分違うところを今見ているんでしょうね。

 

中国のBATH(Baidu・Alibaba・Tencent・Huawei)を中心としたテック企業の凄まじさをもっと日本人は積極的に知る必要があります。

既に周回遅れとなっている日本のユーザー体験の貧弱さに対して一体どれだけの人が危機感を持っているのか。

そしてこの差は5年後・10年後になった時に、最早到底取り返せないところまで確実に進みます。企業レベルでは無く、国レベルでデジタルトランスフォーメーションを推進しないといけないです。

 

 

海外駐在の長期赴任によるリスクと弊害

最近は所謂大手企業以外もどんどん海外に進出しています。

それ自体はすごく良いことであり、内需が減少する中海外に活路を求めるのは当然の動きではあると思います。

 

しかし海外で事業を行った経験が無い会社が海外で円滑に事業を行うことは極めて困難です。安定するまでに少なくない授業料を支払うことになるでしょう。

無論海外売上比率の高い大手企業も昔から様々な苦労をして販路を開いてきました。そのノウハウが会社にしかなく、国家として蓄積されていないことは日本にとっての損失だとも思います。

 

さて、表題の件ですが、海外駐在には任期の定められている場合と特に定められていない場合があり、ベンチャーや新規進出企業の場合はその多くが定められていないことが多いです。

例えば赴任期間が3年と定められている場合、せっかく現地の言葉やビジネスのノウハウをつかんできたタイミングでの交代となってしまいビジネスがまた停滞してしまうということはよく言われてきましたし、事実でもあります。

そこで最近では任期を決めずに送り出す企業が増えています。

ただ、これは一見合理的ではあるのですが見えにくい色々なリスクをはらむやり方でもあると思っています。

 

私自身非常に長期におよぶ海外駐在という立場であるのですが、客観的に考えた結論としては駐在は5年を最大として必ず交代させるべきだと思っています。

その理由は以下になります。

 

現地法人の経営ノウハウが駐在個人に蓄積されてしまい会社の資産になりにくい

・赴任歴の長い駐在による副業や汚職リスクは本社が考えているより高い

現地法人の外国人社員とのしがらみはどうしても生まれるため、責任者は適度に交替させた方が組織がリフレッシュされる

・海外に長く住むストレスは小さくない。赴任の長い駐在のパフォーマンスは低下しがちである

 

ざっと思いつくのは以上ですがまだまだありそうです。

ただし駐在社員の能力がそれなりに高い場合、後任を探すのは非常に難しいという企業側の都合もあります。特に中国は敬遠されがち(そのくせいざ来ると帰りたがらない)でもあるので、拡大したビジネスを引き継げる人材をアサインできるかどうかも企業の力量ではあります。

 

理想は、小さな会社でも駐在は2名体制にして、開拓者が2年ほど頑張った後にそれを支援するサブを投入し、2年一緒に頑張ったのち開拓者を帰任させて交替人員を送るようにできればよいと思います。開拓者が優秀であればあるほど一人きりで現地法人の経営を任せるのは長い目で見るとリスクが高いと思います。

 

そしてこれは海外経験の豊富な大手企業であれば暗黙のうちに十分理解している事柄でもあり、海外未経験企業が全くわかっていないことでもあります。

 

海外現地法人のパフォーマンスは駐在の力量如何でいくらでも変わります。是非先に述べたことを踏まえつつ、人材投下について戦略的に考えて欲しいです。