上海に居ながら日本を考える

上海にやたら長く住む日本人が中国と日本を比較しながら様々なことに思いを馳せるよ

就職活動をするにあたって知っておくべきこと

日本の新卒採用、最近はどうなんでしょうか?久しく見ていないので何とも言えないのですが、新卒採用コンサルとか、新卒を紹介する人材紹介とかもあるくらいなのでやはり大きなマーケットではあるのでしょう。

 

さて、大卒の学生が就職活動をするにあたって最も重要なのは企業研究だと思うのですが、これまでそんなの知ったこっちゃない大学生活をしていた皆さんにとって急に四季報とか見てもわけがわかりませんよね。あー大手いきてーくらいの人が大半なのでは無いでしょうか。

 

全体的な話は色々な情報があると思うので置いておいて、今回は一つの指標について書いてみます。それは「海外売上高・海外売上比率」です。

日本の人口が減って国内市場が縮小していくことは最早避けられません。移民による市場拡大がそれを補うようになるかというとちょっとまだ難しそうです。

 

そのため、一定以上の規模の企業は軒並み海外での売上をいかに上げていくかに血道を上げている状況です。そして、その多くは現状海外事業については赤字まみれだということも知っておかねばなりません。

また海外売上についてはある程度の規模にならないと連結対象にならないので、見た目には海外展開は無さそうに見える会社もありますね。

そして、現時点で海外でガンガン成功している会社はもちろん素晴らしいのですが、今後成功する可能性が高い会社もたくさんありますので是非色々目を向けて欲しいと思います。

 

「海外で働きたい」と言う場合どうしても語学が・・・というように思われがちですが、もちろん語学はあるととても良いのですが実際は語学よりも重要な事は山ほどあります。逆に語学ができるから海外で働きたいという方が危険だったりします。

語学ができなくても堂々と海外に挑戦したいと主張してかまいません。語学できるのと聞かれたらこれから勉強しますと答えれば良いと思います。むしろ、語学以外に海外に挑戦しなければならない理由を自分の中ではっきり理屈を作っておけば良いと思います。会社としては海外で成功しないと生き残れないわけですから、海外に挑戦したい人は基本的に他よりちょっと気にかけて見ると思います。

 

話を戻して、じゃあ海外売上高や比率をどう判断すれば良いかですが、まずは比率ですね。と言ってもこの比率ならこの企業はこういう状態だというようなものはありません。ひとまず四季報のコメントや、IR情報の決算報告を読みましょう。まず100%海外戦略についての方針や状況が書いてあります。そこで、現在の海外売上高をどう捉えているか、今後どのように伸ばしていくのかをどこまで具体的に書けているかをしっかり読み込むと良いと思います。

無論決算報告については株主向けに前向きな事しか書いてないので注意してください。実際に海外売上が右肩上がりになっているか、数年停滞して止めるにやめられない状態になっていないかなどがチェックポイントです。海外法人の場合、思ったより売上伸びないと判断しても気軽に撤退ができない事も多いのです。

また、日本の技術を世界に!とか、日本のサービス品質で勝負といった内容はちょっと眉唾ものの可能性があることも知っておいてください。現在世界から見た日本は一部特定分野を除いてそこまですごいとは見なされておりません。

メディアでは日本がいかに海外からすごいと思われているかなどの情報に溢れていますが、はっきりいってかなり恥ずかしいです。

むしろ平均点は高いが特に突出しておらず、長らく景気が停滞したために逆に遅れてしまっている点も多々あるということを知っておいた方が良いです。

もし本当に海外で働きたいとか興味をもった方がいらっしゃいましたら是非気軽にご連絡いただければと思います。うちの会社でインターンも受け入れていますので。