上海に居ながら日本を考える

上海にやたら長く住む日本人が中国と日本を比較しながら様々なことに思いを馳せるよ

中国的お気楽スタイルのススメ

最近ようやく日本の過剰サービスについて議論が始まってきました。

とても良いことですね。

 

中国の雑なサービスについてはよく日本のメディアにも悪意をもって取り上げられることも多いですが、住んでいる立場としては誠に楽だったりします。

 

今は無くなりましたが昔は国営コンビニなどでは店員がレジでタバコを吸ってたりなども普通でした。

それで52元の物を買って100元札を出すと、ほぼ必ず「2元ないの?」って聞いてきます。細かなお金を出すのも面倒だしもらう方も切りが良い方が良いですよね。極めて合理的です。日本だったら何も言わずに「100元お預かりしま~す。」とか言って48元のお釣りを出すわけじゃないですか。

 

顧客に対して変に構えずに対等の立場として接するのって大事だと思います。馬鹿丁寧に接すればストレスも溜まるし、客はそれが当たり前だと思ってしまうこととなり余計なトラブルの元になってしまいますよね。はっきり言って良いことが何も無いんです。

もちろん高級ブランド店では日本に近いレベルでの接客は提供されます。これは商品の価格に購入する体験費用も含まれているからですね。これも非常に合理的です。良いサービスを受けるためにお金を払うだけの話ですから。

 

これらの事から思うのですが、日本はどう見ても格差社会です。中国ほどでは無いですが。

しかし、中国と日本の違いは、中国では所得と社会的階級の違いをそれぞれが認識しています。つまり、出稼ぎ労働者で低給与の人は自身が低給与であることをしっかり理解していてその中で人生を楽しむわけです。

一方日本は、一億総中流という言葉も過去にありましたが、格差を正しく認識できていません。人としてはもちろん平等ではあるんですが、社会的には全く平等では無いわけですよね。平等では無いのに平等だと思っているからその差に苦しむのです。

人が社会的に成功するかどうかは、はっきり言って生まれで半分くらいは決まってしまいます。比率に異論はあるでしょうがこれは貧困の連鎖の話で今更言うまでもありませんね。

だからこそ、無意味に足掻かずに今の環境で愉しめば良いのです。

 

しかしこの問題が解決するにはあと1世代くらいかかりそうですね。貧乏人でもブランド品の一つ二つくらいは買える日本ですから。

割り切ってしまえば高望みをしなくなるので良いと思います。実際、お金持ちが毎日楽しく暮らしているかっていうと全然そんなことなくて、幸せ指数はお金持ち度とは比例しないです。

例えば本当に信頼し合える友人がいるとか、夫や妻を心の底から愛しているといえるのであればその時点で大抵のお金持ちよりあなたは幸せです(笑)。